コインチェック集団訴訟の先にあるもの


コインチェック被害対策弁護団は2月15日にコインチェックを相手取り、口座に預けていたNEMを含む13種類の仮想通貨を返却する裁判を起こすことを明らかにしました。

現金の出金に13日に応じたものの、いまだ引き出しのメドがたたない現物。そしてその取引再開。投資家は最適のタイミングで手仕舞いができない機会損失にみまわれており、それは1月26日以来2月15日まで20日に迫る「長期」にわたっています。

仮想通貨取引はほかの投資商品に比べ24時間休みなしです。9時~15時までしかない日本株(現物)に比べると、10日の差は30回の機会損失を生みます。かつ、事件後つい最近まで下げ相場であり、特にロングポジションを取っていた人にとっては、追証なども発生していたと思います。入金受付だけが機能していたのは、このポジションを支えるために負けてる投資家から追加で現金を入れさせるための措置だったと思います。

取引停止とともに、すべてのポジションをいったん強制解除するということをなぜやらなかったのか。あるいは24時間の猶予をもたせて取引停止としなかったのか。セキュリティ上の危機が迫っていたとはいえ、お金を取引所に預けて取引を行う側からすると、「なぜだ」ということが多いと感じます。

取引所が止まってしまう、資産が凍結されてしまう。投資家としては何もできません。

そんな止まってしまう取引所が、国内取引所の中ではシェア1位なのです。セキュリティ上問題だらけの仮想通貨取引で、「まだマシ」という最右翼の取引所で起こったことであり、資産凍結とその後の回復に向けての経営者のはっきりしない態度に、第3者ながら腹が立ちます。「投資家の機会」が守られていない。

しかし、今回の訴訟では、現物奪還に加え、取引停止期間中にこうむった損害について補償せよ、という請求も加えられています。機会損失分に対して金銭で支払え、と迫っているわけです。この効果は取引所を運営する経営者にとって、相当の心理的プレッシャーをこれから与える、とわたしは思いました。

まず、投資家の利益を無視した行為、たとえば真昼間に6時間以上のメンテナンスを突然始めて取引がすべてできなくしてしまうようなことができなくなります。そこで機会損失が生まれれば、補償を求めることができるからです。

暴落などで取引量が急に多くなって、注文成立が追いつかなくて中断してしまうことに対しても、機会損失として請求を起こすことができます。

裁判になれば、機会損失の検証が具体化し、何をしたほうがいいか、ということがはっきりとわかるようになります。それができなければ裁判で負けるから、取引所は順守せざるをえなくなります。

訴訟を通じて取引所は投資家保護をあらゆる面で優先しなければならなくなります。

費用をかけてでもやれるところと、そうでないところがはっきりと分かれてくるでしょう。テキトーな気持ちで仮想通貨に参入してくるバカな取引所もどきを排除できます。

裁判に踏み切ることを、笑うインフルエンサーが何人もいました。たった数十万の資産をどれだけ裁判費用かけて取り返すのだ、と。しかしそういう人たちは投資の本質である「機会を得る」ということがわかっていません。その大事な部分を侵害されたら投資家は怒りを表現すべきです。株式市場では株主代表訴訟というものがその最たる例です。今回の訴訟は、相手は違いますが、株主代表訴訟並みのインパクトと価値があります。

取引環境という視点で誰が被害者か、と考えれば、コインチェックも被害者です。コインチェックを被害者といった人たちをリストすると、経営者が多いのもうなずけます。しかし投資そのものの本質「機会を得る」という視点に広げれば、機会を妨げている最大の障害はセキュリティ対策を怠ったコインチェックが加害者です。チャンスを活かす社会を目指したいなら、被害にあった投資家は一人でも多く声を出し、この状態に異を唱えるのはふつうのことです。

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